医療保険とは病気やケガをした時などに契約に応じて、その費用に充てる給付金などを受けることができる保険です。
保険会社や契約の形態によって受けられる保障の範囲はさまざまですので、必要な保障を準備するためにも医療保険について詳しく知っておきましょう。
医療保険はなぜ必要?
なぜ医療保険は必要なのでしょうか。
例えば、軽症のけがや数日の入院であれば、日々の生活費から支払えばいいと思う人もいるでしょう。
しかし、人はいつどんなケガや病気に見舞われるか予測がつきません。
大きな事故や重い病気で長い入院や手術を受けることになれば、高額の費用が発生します。
貯蓄だけで支払えればいいのですが、支払いが難しくなれば満足な治療は受けられませんし、また、何とか支払えてもそれが家族の生活を圧迫してしまうようであれば、それはその後人生に大きく影響してしまうかもしれません。
つまり、医療保険はケガや病気になった時にその治療を支えとなり、生活を維持していくための保険なのです。
健康な時にはあまり必要性を感じないかもしれませんが、加入しておくことは自分自身と家族の生活を守ることにもなるのです。
医療保険の保障の内容とは?
では、その医療保険の保障内容はどのようなものなのでしょうか。
保険会社や保険商品によって違いはありますが、多くの医療保険ではケガや病気の入院に対する保障がその中心になっています。
既定の日数以上の入院が生じた場合にあらかじめ契約した金額がその入院日数分支払われるのです。
以前はこの規定が5日以上の入院などの契約が主流でしたが、最近では日帰りや1泊だけの入院でも給付金の支払い対象となるものが増えてきています。
また、医療保険には手術を受けた場合や入院後に退院した場合、通院での治療の場合などにも給付金が支払われるものもあります。
その上、成人病や女性特有の疾患の場合に支払額を増額できる保障なども特約として付加することができる保険商品も販売されています。
医療保険の価格はどれくらい?
医療保険の価格はその契約によって千差万別です。
なぜなら、保険の内容やその保険の対象となる人によって病気やケガをするリスクが違うからです。
例えば、保険の対象となる人が20歳代の若い人と60歳代の人では、やはり60歳代の人の方が病気やケガをするリスクが高くなりますので、それに比例して保険の価格も高くなります。
また、保障する内容としても、病気やケガの入院だけを保障する契約の場合と、それに追加して退院時の給付金や通院の給付金も支払う契約の場合では後者の方が保障が手厚い分、価格も高くなるのです。
そして、契約期間としていつまで保障するかでも金額は変わってきますので、実際の医療保険の価格は契約の詳細を決めてみないとはっきりした金額がわからないのです。
医療保険の加入タイプとは?
医療保険の加入タイプとしてその保障期間に関係するものは、保障に期限がある定期型と、一生涯の保障を持つ終身型です。
定期型は契約してから10年や60歳までなど、ある程度の期間を設定して契約します。
60歳までのように年齢を設定したタイプでは途中で保障が切れることも考えられますが、10年契約の場合などは健康状態に関係なく更新ができる場合がほとんどです。
それに対して、一生涯の保障が得られるのが終身型です。
一生涯保障で保障が切れることがありませんので安心ですが、その分、先ほども述べたように保険の価格が高くなります。
また、保障の範囲については、本人のみが保障される本人型。
本人とその配偶者を保障する夫婦型。
夫婦に子どもを含めた家族型などの複数の人の医療保障を行う加入の仕方もあります。
どのような医療保険に加入すべき?
では、医療保険に加入する時にはどのようなことを比較・検討して選べばいいのでしょうか。
これまで触れてきたように、医療保険はその保障の対象となる入院など範囲・保障の期間・そして誰を保障するのかで、その内容と価格が大きく変わってきます。
例えば、入院や手術などのあらゆる事例に対応した一生涯の保障が欲しいと思っても、その価格が高額になりすぎれば、定期的に支払うことが難しくなります。
ですので、医療保険の加入を考えるのであれば、保障と支払える保険料とのバランスを考えることが重要です。
保険商品としてある程度、形になっている商品同士を比較するのであれば、自分が必要としている保障が入っているのか、そして支払っていける価格なのかということを中心に検討するようにしましょう。
加入の仕方に迷ったら、プロの手を借りるという方法も…
このように、医療保険は人生における医療負担のリスクを軽減する大切な保険ですが、その内容や加入の仕方はさまざまで、なかなか簡単には理解しにくい保険です。
ですので、加入に際しては自分で調べたり、内容を比較することも大切ですが、難しいと判断した場合は、保険のプロの手を借りるということも検討してみましょう。
最近では、従来の生命保険会社の営業職員に加えて、来店型の保険ショップやインターネットを通じて、多くの会社の医療保険を提案してくれる保険代理店も登場しており、自分にあった方法で医療保険を選ぶことができます。
医療保険は死亡保険と異なり、自分が生きている間に給付を受けることになる、生活に直結した保険ですから、給付を受ける際に後悔しないようじっくり検討してから加入するようにしましょう。